『沈まぬ太陽』

10月24日に、映画『沈まぬ太陽』が公開になるそうですね。

山崎豊子さんの小説は、ぼくも読みました。


これから就職する大学生や、もっと手前の人たちにも

ぜひ、読むか、見るか、してほしいな。



特に、組織の不条理さ、冷酷さということが、1つのテーマではあると思うのですが。

ぼくが読んだのは、もう30歳を過ぎてからだったので、

いろんな人の気持ちが、大学時代に読むよりは、分かった気はします。

あの航空会社が、世間一般からしてまったく異常であるとは思いません。

大なり小なり、人間の集まりの中では、いろいろなことが現実には起こり、

みんなギリギリの中で、選択を迫られていると思います。


だからこそ、「良いとか悪いとか」、「好きとか嫌いとか」そういう次元で考えないで、

本当に自分にとって大切なものは何なのか?

常々、「小さくて固い心の芯」と言っていますが、

それを持てるか?、もっと削れるんじゃないか?、自分は本当に今のままでいいのか?

問い続けることが大切だと考えています。



卑近な例になりますが、

たとえば、自分の仕事が一段落して、でも周りを見渡すと、

自分より能力の劣る人が、悪戦苦闘何かに困っている。

  A: 自分の仕事は終わったから、帰る

  B: 悪戦苦闘することも、その人にとって必要なことだから、帰る

  C: 手を貸してあげる

  D: 何か仕事を見つけて、とりあえず、そばにいてあげる

いろいろな選択肢があると思います。

これまでの仕事人生の中で、ぼくは圧倒的にDでした。

当然、就業時間は長くなり、肉体的にはつらいことが多かったです。

また結婚してからは、家族にも大変な負担をかけた(ている)と思います。

確かに他の選択肢を選んだこともあります。

でも、自分としてしっくりは来なかった。

結局、そうしか出来ない自分は、一面歯がゆくはありますが、

「何をやっても、結局ぼくはそうやっちゃうだろうな」というのは、

諦めであり、誇りでもあります。


今の仕事は、結局何のためなのか?誰のためなのか?

就職し、少し仕事を覚えた20代中盤には、必ずぶち当たる壁だと思います。


その時に、

  自分は何を選ぶのか?

  選んだことを後悔しないか?

  その道を貫き続けられるのか?




残念ながら、大学を卒業して社会を知らずに、塾の先生になってしまったり、

本気で現実世界の中で悩んでいない人には、表面的にしかわからないんだろうなあ。



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