聖人君子ではない私たちが、明日も生きていくための歴史
目に見えないものを想像する力。
『物理学者のすごい思考法』にも通じる話ですが、
専門家でない私たちが歴史を学ぶ意味、学んでよかったと思うことは、
自分の常識(生い立ち、日常生活から生まれている)から脱却できること。
自分とは異なる常識、価値観、世界を想像できること。
学校では、ひたすら名前を覚えることが歴史の勉強だと
思ってしまっている子が多いですが(そのように誘導されている)、
そんな非知性的な態度が罷り通るほど未来は甘くない。
アメリカで起こっていることも、日本で起こっていることも、
非知性的なものに対するNO!です。
人類がどうして人類たりえたのか、
私たちは何者で、どこに向かっているのか。
神様や聖人君子でない人間が、困難な状況をどのように乗り越えたのか、
乗り越えられなかったのか、良い人が歴史を導くわけではない、
そもそも良い人も悪い人もいない。。。
そういう意味で、「歴史の学び直し」はブームだと思いますが、
面白小ネタ・雑学を集めることだけで終わってはもったいない。
さらにまったく足りていないのは、科学史とくに、20世紀以降の科学史。
科学技術の発展が、人類の思想を根本的に変えた部分が抜け落ちていると思っています。
相対性理論以降、量子力学以降、不完全性定理以降、
私たちを取り巻く世界が、まったく違って見え始めた(人もいる)。
完全に安心できる土台を失った人類がのたうち回っている。
それが、20世紀以降の科学史であり、現在私たちが直面している世界。
20世紀の科学史やりたいなあ。
#物理学者のすごい思考法
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