ChatGPTの活用:高校生(小論文対策)
先日も、大学受験を控えた高校生に小論文の練習として使ってもらいました。
お題:(対話に関する文章を読んで)対話が人間に与える影響について書きなさい。
一度自分で書いてもらったうえで、それに対して私がコメントするよりも前に、ChatGPTくんに聞いてもらいました。ChatGPTくんは、ずらーっと、対話が人間に与える影響を列挙してくれます。(お使いいただいたことがあると思いますが、例のChatGPT文法で)
「ChatGPTくんに追加で質問したいことはありますか?」
この追加の質問は苦戦するところだと思います。それでChatGPTくんの最初の答えを自分の答えしてしまうことを学校等は心配しているのでしょう。。。質問するということに慣れていないし、一方通行の授業が、いまだに主流です。(そもそもこの入試過去問自体が、対話的ではありません)
その子には、ちょっとヒントを出して、次のように質問を続けてもらいました。
「上記挙げられた影響のうち、対話以外の方法(読書やインターネット検索等)でも得られるもの、また友だちとの日常会話を通じて得られるものもあると思います。
対話の一番の特徴、対話ならではの効果・効用を踏まえて、上記の項目を順番に並べてください」
その答えに対してさらに、
「対話を通じて、意見が積み上げられより良い解決策が見いだせる場合と、そうでない場合があると思います。
どのような場合に対話は建設的なものになり、どのような場合には単なる誹謗中傷合戦となってしまうでしょうか。また後者にならないためには、対話を続けるうえでどのような点に留意すべきでしょうか」
さらに質問
「ありがとうございます。ではそのオープンマインドを持てるようになるために、日ごろからどのようなことに心がけ、また実際の行動とするとよいですか?」
さらに質問
「ありがとうございます。相手の話を丁寧に聞くということが、大人の人にも難しいと思うのですが(私たち高校生の話をちゃんと聞いてくれる大人は少ない)、話を聞いてくれない相手にはどのような態度で接するのが良いですか?」
さらに質問
「ありがとうございます。そのように冷静さを保って、自分の感情をコントロールしながら相手に接することは、一つには、自分の意見がなくなってしまいそうで、もう一つは、そんなこと通常の人間にできるのかな、と思ってしまいました。きちんとした対話ができるようになるために、どのような修行が必要なのでしょうか。もしくは、その部分はもうAIにお願いをして、人はAIを通じて対話を行うようにした方が、無駄な争いは減るでしょうか?」
さらに質問
「対話とは、そんなに大変なことなのですね。そうだなと思う一方で、本当にそんなに難しいことなのかな?という気もいたします。ChatGPTさんの答えにあるような、相手に配慮しまくるような儀礼的な対話は、もちろん有効な場合も少なくないと思いますが、本当に人間同士がわかりあうには、本音をぶつけ合うことも必要なのではないかと思いますが、どのように思いますか?」
さらに質問
「「適切なタイミング」「適切な言葉遣い」とありますが、何が適切であるか?ということは、どのように判断できるのでしょうか。後から見て、結果がうまく行ったときに「適切であった」、行かなかったときに「適切でなかった」となるだけで、事前に分かるものなのでしょうか。」
さらに質問
「ありがとうございます。確かにおっしゃる通りですが、現実に人間が行うにはかなり高度なように思います。そもそも相手が対話をする気すらない場合も少なくありません。10年後20年後には、AIの助けを借りて対話をすることが当たり前になっているかもしれませんね」
話がずいぶんと飛躍していきましたが、このChatGPTとの対話を通して、ものすごく頭を使ったと思います。
それこそが、私は大事な学びであり、練習であると思います。
この後もう一度、書き直してもらいましたが、初期バージョンとはまったく違ったものになっていました。
考え続けること、学び続けることで、常に成長していけるような人になってくれそうです!