めだかの学校で国語・算数・理科・社会・英語
人間至る処碧山あり
生きる場所、死ぬ場所、学ぶ場所は至る処にありますよね。
それを感じてもらうために、1Fの水槽を見ながら授業なんてことも、時々やっています。
学びって、国語・算数・理科・社会と分かれているものではなくて、
いつでも、何からでも、自分次第でいくらでも広げられるものですよ。
一番大事なことは、「知ってる」って思わないこと。
「知ってる」と思うことで、好奇心の扉を閉じてしまわないこと。
主にメダカを飼っている水槽ですが、少なくない子どもたちはちらっと見ただけで、
「ああ、メダカね。知ってる」といってその後じっくり見ることをしないのです。
それはとても、もったいないこと。
その時その時のその子の反応で、話題は変わりますが、たとえばこんな話になったりします。
□ 名前の話:
メダカって、なんでメダカって言うんだろうね。
スジシマドジョウって何でしょう? ドジョウ? どんなドジョウでしょう。
ここに、日本語の論理の構造が見えてきます。
また、名前がわかることで「知ってる」と思った子がいるように、
名前を知ることってとても大切です。
どれかのメダカに、名前をつけてごらん。その瞬間から、そのメダカが
今までとは違って見えるよ。
君の名は、ってもの、そういうことかもね。
□ 一匹をずっと追いかけて見続けること:
今から1分間、一匹だけをずっと見てみよう。
やってみればわかりますが、なかなか集中力が必要です。
気を抜くと、目が無意識にすっと動いてしまうことに気がつくと思います。
たとえば、計算問題をやっているとき、
やはり自然に目が違うところを見ていることがあるよ。
そういうときに、計算間違いや、写し間違いが起こりやすいよ。
意図的に時々目を離した方が、結果としては追い続けやすいかもね。
□ なりきること:
どれか一匹を追い続けたら、今度はそのメダカがどんな世界を見ているのか、
想像してみよう。
想像してみよう。
そのメダカになったつもりで世界を見ると、いったいどんな世界が見えるかな?
これで作文書けそうだね。
これで作文書けそうだね。
□ 貝の速度、水草の速度:
コケを取ってもらうために、貝やエビも飼っています。
貝くらいがちょうど良い。
ゆっくり動いているけれど、気がついたら結構動いているね。
この貝のスピードを、どのように計ったら良いかな。
□ 分類・整理してみよう:
メダカだけでなく、ドジョウやカマツカ(鯉の仲間)、ミナミヌマエビ、
青いエビ、いろいろな貝、たくさんの水草があります。
それらを、分類・整理してみよう。
□ 水質など:
これは、やり始めると結構、ヌマ。
簡単なところでは、pHを測ってみたり、アンモニアや亜硝酸塩、硝酸塩の濃度を測ってみたり。
そこから、生物の分解のサイクルについての話になっていきます。
目に見えない、たくさんたくさんのバクテリアが、良い働きをしてくれているよ。
□ 光合成:
CO2をボンベで添加しています。
どうして? から光合成の話、緑色の話などなど。
□ 卵~大人、いろんなメダカ:
オスメスの識別って、教科書で習うよりよほど難しいよね。
卵、稚魚、1年生くらい、2年生くらい、いろいろなメダカがいるね。
赤いの、青いの、白いの、黒いの、いろいろいるね。
□ 何やってるんだろうね:
メダカたちって、何をやっているんだろうね。
ざっと見たところは、えさを食べて、フンをして、ジャレたりケンカしたり、
人間も偉そうにしているけれど、ほとんど一緒だよね。
□ 数えられる?:
ところでここに居るメダカって、数えられるかな?
もちろん、がんばれば(または別の場所に移すなどすれば)数えられるけど、
ぱっと見、数えるの大変そうで、数える気にならないね。
英語で出てくる【数えられない名詞】ってこういうことじゃない。
別に数えようと思えばできるかもしれないけれど、通常数えようとは思わない。
進化とか生態系とかの話だったら、(ぼくも好きなので)
もっとお話しできるけれど、
身近なものをよく見て、学校で習ったこと、人に聞いたこと、本で読んだこと、テレビで見たことなど、、、いろんなことと結びつけて考えてみると、おもしろい世界がどんどん広がっていきますよ。