新受験生へ:問題集を解くのは何のため?
最近の新受験生は動きだしが早いですね。もちろん、スタートダッシュが決まれば受験も優位に進めることができます。
気になる点もある
ところで、では具体的に何をやるの? と見ていると、だいたいみんな問題集を解いている。大量に「こなす」ことを目標としている子が見られます。おそらくは、過去にそれでやってきた「成功体験」があるのでしょう。
問題は何のために解いているの?
「解けるようになるため」
その問題は覚えるほど繰り返せば解けるようになるけれど、同じ問題は出ないよ?
「じゃあ、もっとたくさん解きます」
受験勉強のように範囲が限定的ならば、それでもうまくいくと思います(そう指導されてきたのでしょう)。
しかし、それを成功体験としてしまうと、やみくもに量をこなす作戦しか、芸がないことになるよ。たとえば、将来、何かを調査または実験するとして、やみくもに量だけこなすかな? 情報が増えた現代において、ひたすら量だけこなすかな? 終わらないよ。 コンピュータに任せるという方法もあるのだけれど、そうだとしても人間がやみくもにやるわけではないと思うよ。
自転車が壊れたとして、やみくもにガチャガチャやるかな?
少しエンジニアリング的な考え方も、ついでに身につけてしまおう。(一石二鳥のチャンスを常にうかがうよ。バラバラにしない、統合する)
自分を1つの機械と見立てると、問題集を解くという行為は、自分で自分をテストしていることになる。
テストだと捉えると、
× テストすることが目的ではなく、
〇 解くことで弱点を暴き出して、その後の対策に役立てるのが本来の目的
- 問題中の何に気づけばよかったか。なぜ気づけなかったのか。
- 気づいていたとしたら何を発想すればよかったか。
- 処理でミスをしたのか。具体的にどのような処理でミスったのか。それを防ぐ手立てはあるか。そのミスがなければできていたのか。
- 手も足もない時に、では何をするか?(何を実験すれば、何がわかるか)
- 自分が弱い個所はどこなのか。それはどのようにすれば克服できるのか。
そういうことを、一緒に考えながら進めています(メタ認知にもつながる)。
いったん「そういうことか!」とわかると、メキメキメリメリできるようになっていって、見ているこちらも楽しいです。
また、「こなしている子」にありがちなのは、問題をよく見ていない。
連続してやっていればできるけれど、急に聞かれたらできない。「忘れたー」
問題をよく見よう!
▼ できない子は、答えを見る
〇 できる子は、問題を見る
答えは問題の中にある!
できた問題とよく見比べよう! (対応を取って比べる)
受験が終わった後にこそ、輝く人になっていこうね!!!