数の感覚、数の概念(その2:対策のあれこれ)
うちの子は、数の感覚がないんじゃないか、
そんなご相談を受けての話。
人間が自然状態としての数は、(一目で識別できる、直感的という意味)
1,2,3,たくさん (すごい人で、7,8)
それ以上は、抽象概念として、人工的に獲得するもので、
かなり高度で難しいことなのではないでしょうか。
ではどうすればよいのか。
(地味すぎる話で「映え」ません。
Aができたら、Bができ、そしたらCができ、
みるみる・・・みたいな話にはなりません。
ならないところが、生物であり、そこが肝だと思っています)
□ 数えること
たくさんのものをまずか数えてみよう。
ぼくがやっている中で一番みんなが興味を持ってくれるのは、
「お金」(なんとなく涙)なので、
100円玉をたくさん用意しています。
(interest の意味を知って高校時代に愕然としました。それは別の話)
1000枚ほどあります。
これを好きに数えてもらっています。
みんないろいろな数え方をしていて、見ていて楽しいです。
□ 束にする、かたまりにする
まあこんなのも、小学校1年の算数の教科書に書いてあるのです。ただみんなやってないだけ。
□ 測る、計る、図る、諮る、謀る
定規でもいいし、巻き尺でもいい、長さを測ろう。
体重計でもキッチンスケールでもいいです。重さも計ろう。
計量カップ、バケツなんでもいいです。量も計ろう。
ストップウォッチ、時計、なんでもいいです。時間を計ろう。
□ カウントダウン
数え上げるのに慣れたら、カウントダウン。
100から1ずつ。
慣れたら、200から、5ずつ。
慣れたら、350から、7ずつ(ぴったり0になるかな?)
□ 好きなことのなかの数字
スポーツが好きだったら、練習中いつも数えていると思います。
絵を描くのが好きなら、細かいところを書き込む前に、大きなレイアウトを決めるところからやってみましょう。
本が好きだったら、今日何ページ読んだかな。何冊読んだかな。
積み上げると何cmになるかな。
お金が好きだったら、投資ゲームみたいなものでもよい。
ゲームのなかには数字がたくさん出てきていて、
だけどインフレしているものが多いから、具体的な感覚には結びつきにくいんだよな―――。
□ スパルタ(量をこなす)
こんなオールドスタイルな勉強も、時には取り入れる価値はあります。
どのくらいの量だったら、どのくらいの時間と労力で片付けられるかを実感するため。
前提としては、かなりの程度できるレベルになってからやると良いと思います。
計算祭り、100問ノック!
など。
気持ちを盛り上げてからやりましょう。
処理能力は確実につきます。
結局、こんな簡単なことを、
じゃあ、本当にやっているか、わかった気になってやっていないか、だけの違いです。しかしそれが、子どもたちの将来を結構左右してしまうと思うと悲しいなあ。
そこはぜひ、ご家庭でもうまく誘導していただきたいと思います。
何でもやれば楽しい、わかれば楽しい、楽しければ上達する。
さらに、これからの人類(NovumpteryX と命名しています)にとってはこれでは足りません。
◇ 複雑なことを複雑なまま処理できる頭脳
◇ 指数関数的な動きを察知できる頭脳
◇ 大きな数を直感として理解できる頭脳
これらの開発のため、チャレンジングな課題を1つ設定していますが、なかなか滞っています。
ご協力いただける方がいらっしゃるといいなと思い、
それはつづきで。