ミルクボーイ算数(しるこガールのつるかめ算)

この冬休みに、小中学生と一緒に、一生懸命作りました。

「どーもー、しるこガールですー、よろしくお願いいたします―」

「ありがとうございますー、今、北条泰時をいただきましたー、ありがとうございますー。こんなんなんぼあってもいいですからね。御成敗式目1232作れますからねー」

「一番いいですからねー」

「言うとりますけどねー」

「うちのおかんがね、最近、つるとかめの数がよーわからへんよーになってしもたらしくてな」

「そら大変やがなー、つるとかめの数がわからんの? そんなん見たらわかるがなー」

「いや、でもわからへんよーになってしもたらしいんや」

「ほな、一緒に考えてみよか? おかん、何か言うてなかった?」

「おかんが言うにはな、全部で10匹おるらしいんや」

「全部で10匹? 数えられとるやないかい。そしたらわかるんちゃうの?」

「俺もそう思てんけどな、わからへん言うとるんよ」

「うーん、全部で10匹かー、ほしたら、つるが5匹でかめが5匹。これで決まり! つるとかめの数はいつも一緒! あいつらいつもセットでおりよるからね。つるは5匹かめは5匹。これで決まり!」

「俺もそう思てんけどな、おかんが言うにはな、足の数が合わへん、言うとるんよ」

「足の数? つるの足とかめの足の数は数えられとんの?」

「足の数は28らしいんや」

「ほしたら見たらわかるやないかい。見間違いやすいのは、0と6とか、quiet と quite とかやがな。つるの足とかめの足を見間違える人はおらんよ」

「俺もそう思てんけどな、わからへん言うとるんよ」

「ほっかー、ほな、もうちょっと何か言うてなかった?」

「おかんが言うにはな、全部つる、ではない、言うとるんや」

「全部つるではない? そらそうやがな。全部つるやったら、足の数は20。これは誰でもわかるよ。お日さまが東から上るくらい当たり前や。春分・秋分には、真東から上るよ。全部つるではない。ほしたら、ほかに何か言うてなかった?」

「おかんが言うにはな、かめが1匹でもない、言うとるんよ」

「そこまでわかっとるんかいな。ほな、わかるんちゃうの?」

「それがわからへんねんて」

「かめが1匹やったら、かめの足は4本。つるは9匹やから、つるの足は18本。合わせて22本。28本ちゃうから、これはおかしい。足は28本ちゅうのは間違いないからね。ほな、ほかに何か言うてなかった?」

「おかんが言うにはな、かめが2匹でもないらしいんや」

「なんなん? だいぶわかっとるやないかい。ほんまはわかっとるんちゃうの?」

「いや、わからへんねんて」

「かめが2匹やったら、かめの足は8本。つるは8匹やから、つるの足は16本。合わせて24本。28本ちゃうから、これもおかしい。足は28本ちゅうのは聖徳太子でも知っとるよ。聖徳太子は何でもお見通しやからね。ほな、ほかに何か言うてなかった?」

「おかんが言うにはな、足の数の違いに注目したらええんちゃうか、て」

「足の数の違い? おかん、ほんまはわかっとるんちゃうの?」

「いや、わからへんて」

「かめが0匹やったら、足の数は全部で20。かめが1匹やったら、足の数は全部で22。かめが2匹やったら、足の数は24。。。足は全部で28言うとるから。。。もう、おかんわかっとるんちゃうの?」

「いや、わからへんねんて。つるとかめを入れ換えたら、なんで全部の足の数が2本増えるんやろか?って」

「つるを戻せば足は2本減る。そこにかめを連れてくれば、足の数は4本増える。2本減って、4本増えるから、差し引きで足の数は2本増える。こんなん国会議員でもわかるよ。2減4増やったら、定数は2増える。俺は社会も斬っていくよー。ほんで、ほか何か言うてなかった?」

「おかんが言うにはな、あとは計算すればええんちゃうか?って」

「計算? おかんそこまでわかっとんの? 最初にかめを0匹と考えたら足の数は全部で20。かめを1匹増やしたら、つるが1匹減るから、足の数は2増える。足の数は28やから、8増やしたい。そやから4匹かめを増やせばええ。最初のかめは0匹やから、今のかめの数は4。かめは4匹でつるは6匹。これで決まり!どや!」

「俺もそう思てんけどな、おかんが言うにはな、確かめ算もしたらええんちゃうか?って」

「確かめ算? 面倒やがな。まあでも、おかんが言うならやらなしゃーないか。つるが6匹ならつるの足は12本。かめが4匹ならかめの足は16。合わせて28本。つるとかめは10匹。これで話あっとるがな」

「おとんが言うにはな、かぶとむしちゃうかって」

「そんなことあるかい!」

「失礼しましたー」


最後までお付き合い、ありがとうございました。 m(_ _"m)


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