爆発的な成長を促すのは、教材でも教師でもなく、人間関係
こんな時代に、天然知能に振り切っている青山プレップスクールです。
もうそこそこ長くこの仕事を続けてきて、経験的にわかっていること、それでもまだまだわからないこと、あります。
もうそこそこ長くこの仕事を続けてきて、経験的にわかっていること、それでもまだまだわからないこと、あります。
テストで点数が取れるようにすることは難しくない。入試だって、まあその延長です。
しかし、もっと本質的に、その子が爆発的な変化(本来の才能に気付くことだとぼくは思っていますが)が
どのような時に起こるのか、狙ってそれは出せるものなのか、については正直まだまだ模索中です。
ヘレン・ケラーの【W/A/T/E/R】の瞬間。
同じインプットのはずなのに、世界が違って見える。
世界の意味がすべてつながっていると感じられる瞬間。
それを、爆発的成長と呼んでいます。
ぼく自身、何度かそのような経験があると(主観的に)感じていますし、
今も、「あれ、この子こんな子だったっけ?」と驚くことがあります。
みんな(来はじめの頃)、つまらなそうに勉強してるなーと思います。
それは大人も同様なのだろうと思います。
勉強や仕事は嫌なことで、遊びやダラダラすることは良いこと、
と刷り込まれているのだと思います。
ぼくは【全部一緒】ととらえています。ON/OFFと分けるのではなく、
すべての活動(何もしないことも含めて)は学びでもある。
生きていることそのものが学びであり、
学びは生きていることそのものではないかと。
だからもっとトータルで考えなければならない。
この問題の答えは「イ」ですよ。解きかたはこうですよ。
「これを維管束と呼びますよ」、「藤原不比等は中臣鎌足の子どもですよ」
という1つ1つの話は、そこだけ取り上げればそれだけの話で終わってしまう。
1つ1つの中に全体が含まれ、全体は1つ1つを含む。
ただ、人間がもっとも興味があることは、
やはり人間ではないかと思うのです。
喜びも悲しみも、悩みも苦しみも、ほとんどが人間関係の話。
(ITコンサルの仕事でも、法律事務所の仕事でもそのように感じました)
であれば、人の成長という場面においても、人間関係は無視できない。
むしろ中心的な課題であるはずです。
人は一人で生きて成長するわけではありません。
多くの人に囲まれて生きて成長しています。
そのトータルなバランスがどうなっているのか、
崩れているところ、偏っているところ、欠けているところがないか。
1つのモデルを作りました。
【成長の力学】モデル。
人を成長に導く6つの属性を定義しました。
1.憧: なりたい自分、向かいたい方向を示してくれる
上に引っ張り上げる。6と対応
近接していなくても影響を及ぼす効果が大きい
歴史上の人物、架空の人物でもかまわない。
2.師: 具体的に指導してくれる
上に引き上げる。5と対応
近接しているべき
その子のわかる説明の仕方、感情のコントロールに長けている
3.敵: 憎しみ合う必要はなく、いわゆるライバル
上に引き上げる。4と対応
近接していなくてもよい
決して憎しみ合っているわけではない
4.仲: 共に成長する仲間
どちらかと言えば下から押し上げる。3と対応
近接しているべき(今ならネット上でもOKなのか)
わちゃわちゃやってて良い
5.癒: なんでも受け入れてくれる
下から押し上げる。2と対応
のび太のおばあちゃんのような存在
どんなに傷ついてもそこに帰れる
6.慕: 応援してくれる、フォローしてくれる
下から押し上げる。1と対応
背中を見られているという意識
今ならネット上でもOK
この6角形がバランスよく機能しているときに、
1つのきっかけから、爆発的成長が起こるのではないか、
と考えています。
一方では、現状はどうでしょうか。
【管理者】がいっぱい周りにいるのではないでしょうか。
そんな環境では、なかなか人は成長できないのではないかなあ。
もちろん、あくまでモデルであり、
本当に起こっていることはもっと複雑、人智を超えたものだと思います。
しかし、現状を理解して対策をするのにぼくは役立てています。
(きっと古代の易学もこのようなところから生まれたのだろうなと思いながら)
あんまりオカルトっぽくならないように気を付けます。