子どもに教えていいのかな。まあ教えてしまうのですが(学びの変革期)
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スマートフォンでただ遊んでるわけではありません(たしかに遊んでもいるのですが)。いろんな AI を使ってみたり、アプリを試したり、そんなことにたくさんの時間を使うようになっています。(それも AI に聞くのかな?)
すると、もういろんなことが便利になり過ぎてしまって、今まで何百時間、千時間以上費やして、多大な労力をかけて、人によっては大金を払って身につけてきたような技能が、アプリひとつで誰でも簡単にできるようになってしまったことを痛感します。
もちろん、本当のプロレベルまではいかないのですが、「だいたいそれらしくできるよ!」というところまでは、誰でも簡単に辿り着けるようになってしまいました。
遊びとして、子どもたちに
【ちょっと齧ってみて、周りの大人を驚かせてみる】
を提案しています。おもしろいですし、そんなことがきっかけで本格的にのめり込んでいく子もいます。
ただその波はもちろん、「学校の勉強」にも押し寄せてきています。
特に今まで、「実用的」と思われていた教科については、危機的です。
「もう、それは人が学ぶ必要があるんだっけ?」 という状況がすぐそこまで来ています。
たとえば、英会話、プレゼンテーション資料作成、ディベート、ブレインストーミング、プログラミング、データ分析・・・学生がやるレベルのことは、全部 AI があっという間に仕上げてくれますし、AI のレベルは今後さらに上がるでしょう。
宿題や自由研究なんかも、チョチョイのちょいです。
調べ学習? ChatGPT にひとつ聞くだけで、それらしい資料を提示してくれます。
計算ドリル? 写真を撮れば、答えだけでなくそこに至る道筋の解説までしてくれます。
漢字の書き取り? これは、、、自分でやるしかないか。 ただ、読みはともかく書き取りについては、本当にどこまでできるべきなのかはきちんと吟味されていないように思います。入試の小論文が手書きだからと、いつまでもそこだけ手書き文化が残るのでしょうか・・・?
来週、単語テストがある?
単に知識を詰め込むということに関しても、脳科学的にどのくらいの間隔を空けて、どのくらいの頻度で復習すれば記憶として定着しやすいか、それに合わせて通知をするなど生活に介入しながら、効率よく学習する方法もたくさん提供されています。
単に知識として詰め込んでもいいですが、せっかくなら、たとえば英単語であれば、語源を調べたり、実際の使用場面を動画や文学作品から探したり、学びを深めることは自分次第でいくらでもできます。
何を学ぶか? どのように学ぶか?
今は変革の過渡期に差し掛かっていると思います。
そんな難しい時代に10代でいられるなんて、ラッキーだね!
青山プレップスクールの方針は、以下の3+1点です。
1. 使えるものは使おう
わざわざ手足を縛って苦しいことをする必要がある? そのエネルギーがあるなら、他のところに差し向けよう。
2. その際に、大人(たとえば私)と話しながら使うようにしよう
子どもがひとりで触ると、どうしてもその場しのぎが優先し(宿題を終わらせる)、本質的な学びの機会を逃してしまいます。きちんと大人と話しながら道具を使えば、道具についての深い洞察も得られるし、学びの本質を取りこぼすことも減らすことができます。合わせて、きちんとした言葉でのコミュみケーションも自然と身につけられます。きちんとした言葉で論理的に、建設的に話をするって、意外と難しいんだよ。
3. よく見よう、読もう、聞こう
AI が作ったものであれ、なんであれ、最終的に自分できちんと読んで理解し、修正を加えたり、必要であれば覚えたりしましょう。AI の時代になってむしろ、読解力・理解力・記憶力は、さらに高いレベルが要求されるようになるでしょう。
+1. 浮いた時間をどうするか?
これも、大人と一緒にまずは考えるところから。
たとえば、
・ ものづくりや運動など、実際に自分の身体を使ってリアルな世界と繋がることは、これまで以上に価値を持ちます。手先の器用さ、運動神経は、なるべく鍛えておきたいですね。
・ より高度な学習に進むのも良いです。学校のペースを無視して勉強すれば、小学生でも高校生レベルの数学を理解することは、(私の教えている経験上)難しくありません。
・ (リアル)本を読もう。本を読むということも、これからは特殊技能になっていくでしょう。本から得られる情報は、ゴツゴツして消化が難しいですが、AI が吐き出すつるっとした情報しか飲み込めないのが普通になるでしょうから、希少人材になることができます。
・ 興味ないことに興味を持って、自分の興味マップを広げていこう。まずは、知識のマップを作ると良いです。広大な世界が広がっていますよ。その扉を1つ1つ開けてと想像するだけで楽しくなりますね。
・ 壮大な目標に向かって歩み始めよう。世界平和? 環境問題? 核融合? 火星生活? 到底実現しそうにない壮大なテーマに向かって歩み始めよう。小さな改善は、すぐに誰かが実現してしまいます。そうではなくて、自分の一生かけてもできそうもないこと、今後100年実現できそうにないことに挑戦しよう。
これも、いざ実際にやるとなると、子どもだけでは難しいと思います。大人と話しながら進めるのが良いです。一人で何かを作り上げることはもちろんすごいことですが、これからの時代はむしろ、上手に他人の力を借りながら物事を進めることが大切です。 それが気の合う友達でもいいですし、自分とはまったく違う、全然友達でもなんでもない人とでも協力できることは、素敵なことですよ。
途中にも書きましたが、こんな大変革期にちょうど10代でいられるなんて、羨ましいです!
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