こういう時に子どもたちと話し合うこと (5年前と変わったところ、変わらないところ)

20年後の未来のために、新・青山Fプレップスクールです。


ぼく自身、20代の頃に熊本で仕事をさせていただいて、

また個人的にもお世話になっている方もいらっしゃるので、

今起こっている災害については、かなり身近に感じております。

仕事が忙しくて、熊本城も、阿蘇山も行っておりませんが、

空港へ向かう途中の益城町は、東京から出張で行っている身からは、

なんとものどかで、特に何もないけれど(すみません、知らないだけかも)

だからこそ、いいところだなと思っておりました。

被害に遭われた方、今も大変な苦労をされている方、

たくさんの方々の何らかの力になればと思っております。


ここ数日、子どもたちと接していて、

5年前の東北の地震の時と比べて、ぼくなりに感じること。


第一は、

ちょっと距離があるんだろうな、ということです。

5年前は東京もかなり揺れましたし、余震も長く続きました。

食料品なども、一気に小売店から姿を消しました。

福島のことで、東京も停電になったり、また避難したほうがいいのか、

子どもなりに、感じるものが多かったと思います。


5年を経て、

幼稚園・保育園児だった子たちは、今は小学生。

小学生は、中高生。

中高生は、大学生になっています。


あの時と比べて、「遠くで起こっていること」。

直接自分たちの生活に、少なくとも今のところ影響のない子どもたちにとっては、

情報源は主にテレビに限られ、

それに対しても、ちょっと「慣れ」のようなものがあるのだと思います。


   ○ 「専門家」と呼ばれる人たちが語ること

   ○ ピンポイントで届かない行政の対応

   ○ 原発に関する平行線のやりとり

   ○ 報道に対するあれやこれや

   ○ 自粛しろ、いや自粛しても意味がない


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先週から、できるだけちょっとでも、授業を延長してお話していること。


【関心を持っていろいろな情報に接し、また、いろいろな人と話し合ってね】


1. 災害対策という観点

   人間がわかっていること (わかっていると思っていること) なんて、

   まだまだほんの一部に過ぎないんだね。

   本当のところってのは、まだまだわかっていない。

   それが、これからの人たちに期待されていること。


2. 避難という観点

   ちょっと普通じゃないなと思ったら、

   できるだけ遠くに逃げなさい。

   周りの人たちの様子を見ていたり、中途半端に逃げてもダメ。


   もし、その時大人になっていて、

   ○ いれば、10人の人を救える、助けになれると思ったら、残ったらいい

   ○ 100人の人の支えになれると思ったら、残ったらいい

   でも、そうじゃなかったら、まずはできるだけ遠くに逃げてしまうこと。


3. 支援という観点

   お小遣いから募金しようという気持ちは、すごく大切だと思う。

   でも、今一番してほしいことは、しっかり勉強して、立派な大人になること。

   そして、一番解決してほしいなとぼくが思っている問題は、


   【本当に必要としている人には、なかなか届かない問題】


   今回の震災に限らず、自然災害に限らず、

   今の社会問題の根底には、この問題があると思います。

   医療、介護、教育、福祉、貧困対策、保育所、、、

   本当に必要としている人たちはいるのですが、

   本当に本当にそれを必要としている一番困っている人にはなかなか届かない。

   それを届けようとすると、今の社会システムではコストが大きくなりすぎる。

   これ、解決できたらすごいよ。


4. これからの安全とは

   ぼくが考える、より安全な生き方は、

   できるだけ1つのものには依存せずに、世界中にネットワークを持っておくということ。

   1つの場所、1つの職場、1つの学校、1つのコミュニティ、、、

   それよりは、

   いろんなところで生活を続けられるための、普段からのネットワーク構築ではないかと。

   どこでもドアを作りたいのも、そういう目的です。


以上は、ぼくの考えを多く含んでいるので、

ご家庭で、また友だちたちと、いろいろ話をしてほしいです。




そのためにも、報道機関には、

いろいろな「真実」を報道してほしいですし、

できれば、将来自分たちが被災するかもしれない子どもたちのための番組なんかも

あったらいいなと思います。


そして、学校やおうちで、

どんなことがあっても、何とか生きていくために最低限のこと、

いろいろとお話してほしいと思います。



こういうことも、裏メニュー。



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