走りながら考える? 立ち止まって考える?

20年後の未来のために、青山プレップスクールです。

ちょとだけ、原発の話。

変化の激しい世の中で、特にビジネス界では「走りながら考える」というのが、
ある種、流行といいますか。
孫子にある
兵は拙速なるを聞くも、いまだ巧久なるを睹ざるなり」

ぼく自身も、多くの事柄については、「走りながら考える」派です。

それが特に、戦争とか、ビジネスの話なら時間は貴重な資源だということはわかります。
しかし、今、
原発再起動にせよ、脱原発にせよ、少し立ち止まって考えるべきではないでしょうか。
(一部の人にとっては、戦争であり、ビジネスの話なのでしょうか)

福島の原発が落ち着いたわけでもなく、
海外からは、日本の隠蔽体質も含めて批判を受け、信頼を失い、
両陣営とも、既成事実作りに必死になっているように感じます。

たしかに既成事実化してしまって、もう後戻りできなくするというのは、
これまでよく使ってきた『成功事例』なのでしょう。

しかし、そもそも100%の安全なんてあり得ない。
◆ 自動車によって、毎日何人の命が奪われていることか
◆ 農薬、排気ガスなどの本当のリスク
◆ 医療技術の発達と、それに伴う弊害
◆ 環境破壊、地球温暖化の話
◆ いやー、人工衛星の方が危ないよ
などなど

原発の話だけを取り上げて、
それが100%安全でなければ、NOだというのは、
ぼく個人としては極端だと思います。

一方では、だから結局、経済を最優先に考えて、
なんだかんだ騒いでも、みんなお金があれば文句も減るんだという考え方。
賠償金や、助成金、寄付などで、解決すればいいという考え方。
もっと言えば、今こそビジネスチャンスだという考え方。
いずれも、ぼくとしては、NOです。

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民俗学の宮本常一さんの名著『忘れられた日本人』

忘れられた日本人たちの『寄合』は、
全員一致の結論が得られるまでは、
(それを得ることが目的であったかさえ微妙ですが)
何日でもずっと話し合い(?)をしていたそうです。

昔は良かったと言いたいわけではありません。
ただ、今この問題に関しては、
そして、これから日本をどうしていくか、
ということに関しては、
一度、時間を止めて、徹底的に話し合った方がいいのではないかと思います。


無理やり白黒つけて、
リスクを先送りする


これまでのやり方では、
第2次ベビーブーム未満の世代が、未来への希望を持てず、
(少子化とか、そういう人数の問題だけでなく)
新しい活力が育ちにくい土壌だと思います。

とにかく、「やれ」「やれ」とやってきた中の、
プラス面は全部吸い取られ、
マイナス面だけを押し付けられるわけですから、
(そして、その量が計り知れない)
溜まったもんじゃないでしょう。


別に日本だけが、情けない状況だとも、ぼくは思いません。
世界の国々も、けっこういい加減なことをやっているだろうと思います。


しかし、だからこそ、
無理に世界経済に遅れないように、
1日たりとも経済を止めないことを優先するよりも、

思い切って
徹底的に話し合ったって、大した損にはなるまい、
日本の存在感を示せるのではないかと思いますが、
そんなことでは、グローバル社会を生きていけないのでしょうか。



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